AMD、2027年の売上高80%超増を見込む

AMD、2027年の売上高80%超増を見込む

AMDは11月3日、2026年第3四半期の決算を発表した。売上高は133億7700万ドルで、前年同期比45%増、前四半期比16%増。市場予想は約130億6000万ドルだった。非GAAPベースの1株当たり利益は2.09ドルで、予想の約1.94ドルを上回った。GAAPベースの純利益は24億2800万ドル。

第4四半期のガイダンスは約170億ドル(上下3%)で、中央値では前年同期比約66%増となる。市場がより注目したのは、リサ・スーCEOが決算説明会で示した来年の見通しだ。

"Based on our current visibility, we now expect revenue to grow more than 80% in 2027."(現時点で見えている範囲では、2027年の売上高は80%を超えて成長すると見込んでいる)

決算発表後、AMD株は時間外取引で約7.5%上昇し、520ドル前後をつけた。この株価は通常取引で確認されて初めて確定する。

MI450が売上に寄与し始める

この成長見通しを主に支えるのはAIアクセラレーターだ。AMDによると、第3四半期にMI455Xの大量出荷が始まり、ラックスケールの「Helios」でも初めて売上を計上した。Anthropic、Meta、Microsoft、OpenAI、Oracleはすでに最初のラックを稼働させており、HPE、Dell、Lenovo、Supermicroも第4四半期に出荷を開始する予定という。

スーCEOによる2027年の内訳は、サーバー売上高が倍増、データセンター向けCPUがおよそ倍増、データセンター向けAIは"significantly more than double"(倍増を大きく上回る)というものだ。第4四半期にはもう一つの節目があり、AI売上高がドルベースで初めてサーバーCPUを上回る見通しである。

CPU側も手を緩めていない。次世代の「Venice」は第3四半期から売上計上が始まり、OEM・ODMは240以上のプラットフォームを確約した。前世代の「Turin」より約20%多い。OpenAIも、初のカスタムアクセラレーター・プラットフォームのホストCPUとしてTurin世代のEPYCを選んだ。

売上構成そのものが入れ替わっている

いくつかの時点を並べると、単一四半期の成長率よりも変化の速さがよく分かる。

時点総売上高に占めるデータセンターの割合
2025年第3四半期47%
2026年第3四半期約64%
2026年第4四半期(ガイダンスからの概算)約75%
2027年(会社の見通し)80%超

第4四半期の行は、経営陣が述べた「データセンター売上高は前四半期比で約50%増」をもとに当編集部が算出した。85億4600万ドルに1.5を掛けると約128億ドルで、これを170億ドルで割った値である。

その反対側は縮小している。第3四半期のクライアント・ゲーム合計は37億2200万ドルで、前年同期比8%減。内訳ではクライアントが7%増だった一方、ゲームは40%減となった。AMDは第4四半期にこの部門が前四半期比で20%超減少すると予想しており、経営陣は2027年のPC市場も2桁%の縮小になるとみている。5年前、ここがAMDの主力事業だった。

まだ示されていない数字

成長見通しで最大の変数は供給だ。スーCEOは"It is true that demand is higher than supply"(需要が供給を上回っているのは事実だ)と認め、サプライチェーンと協力してウエハー、基板、先端パッケージ、DDR5を含むメモリーの生産能力を拡大していると述べた。

利益率にもまだ答えは出ていない。非GAAPの売上総利益率は第3四半期が56%、第4四半期のガイダンスは約55%。CFOのジーン・フー氏は、AI事業は粗利率を希薄化させるものの、粗利益の絶対額は大きく増えると説明し、2027年の四半期ごとの粗利率ガイダンスは示さないとした。

導入規模についても公式な数字はない。決算説明会ではアナリストが2027年に約3GWの導入計画に言及したが、AMDは確認せず、顧客と共に2027年のインフラを計画しているとだけ答えた。80%成長が実現するかどうかは、第4四半期のHelios出荷ペースが最初の判断材料になる。

参考資料:AMD Investor Relations、CocoLoop、SEC Form 8-K、Investing.com、Benzinga。財務数値はAMDの発表に基づく。市場予想と時間外株価はInvesting.com、決算説明会の発言は第三者の書き起こしによる。