Alphabetが8000億円調達へ、AI向けデータセンターに投入—バークシャーも1000億円出資

バークシャー・ハサウェイがAlphabetに100億ドルの小切手を切った。

6月1日、Google親会社のAlphabetは株式売却による一度の800億ドルの資金調達を発表し、全額をAIコンピューティングインフラに投入する。最も注目すべきは総額ではなく、出資者リストにバークシャー・ハサウェイの名前があることだ。

「理解できないテクノロジー株には手を出さない」ことで知られる同社が、今回のラウンドでアンカー投資家となった。

800億ドルの内訳

資金は3つの部分に分かれる:

  • 引受発行:300億ドル(うち150億ドルは強制転換可能優先株)
  • ATM増発:400億ドル(A種・C種普通株、第3四半期開始)
  • バークシャー・ハサウェイ:100億ドル(A種・C種株の私募)

ATM(at-the-market)部分は、市場状況に応じて段階的に売却できる仕組みで、第3四半期から開始される。これにより、Alphabetは市場に過度な影響を与えずに資金調達が可能となる。

バークシャーの購入価格も明記されている:A種株は1株351.81ドルで50億ドル、C種株は1株348.20ドルで50億ドル。

バフェットの会社がなぜテクノロジー株を?

これこそが真に異例な点だ。

バークシャーの数十年にわたる看板は「能力の輪」—理解できないビジネスには手を出さない。テクノロジー株は基本的に避けてきた。唯一の例外はアップルだが、その投資判断も「テクノロジー株というより消費財」という理由だった。

現在、ウォーレン・バフェットは一線を退き、グレッグ・アベルが後を継いでいる。新体制下での最初の大型案件の一つが、AIインフラへの100億ドルの投資だ。しかもこれは一回限りではない—バークシャーは過去3四半期にわたって密かにAlphabet株を買い増しており、今回の投資はそれを公然化するものだ。

最も保守的な資金が、最も資金を消費する分野を支援する。このシグナル自体が、100億ドルという数字以上に考察に値する。

資金の使途:年間1900億ドルのデータセンター請求書

Alphabetは調達理由を明確に述べている:「ワールドクラスのAIコンピューティングインフラ」への資金提供であり、顧客需要が供給を上回っているためだ。

同社によれば、AI製品とサービスへの需要は「現在の供給能力を超えている」という。

供給不足に対応するため、Alphabetはデータセンター建設とチップ調達を急ピッチで進めている。今年の設備投資ガイダンスは最大1900億ドルに引き上げられた—どの業界でも天文学的な数字であり、今やGoogle1社の年間データセンター予算だ。

800億ドルの調達は、本質的にこの1900億ドルの請求書の頭金である。

市場の反応は?

短期的には複雑だ。

発表後、Alphabetの株価は時間外取引で小幅下落した。投資家が懸念するのは希薄化だ:大量の新株発行は1株当たりの価値を減少させる。これは大規模なエクイティファイナンスに付きものの副作用である。

しかし別の見方をすれば、Alphabetは短期的な希薄化を受け入れても800億ドルを計算能力に投じることで、「今データセンターを建設すればするほど、将来のクラウドとAI需要を取り込める」という賭けに出ている。さらにバークシャーの名前が加わることで、Alphabetは「我々は資金を浪費しているのではなく、将来のキャパシティを確保している」というストーリーを強化した。

この賭けが成功するかは、今後のクラウド収益にかかっている。勝負は始まったばかりだ。

出典:Alphabet plans to raise $80 billion from stock sales to fund AI buildout(CNBC);Alphabet's $80 Billion AI Raise Gets $10 Billion Berkshire Bet(Bloomberg);Alphabet announces $80 billion equity raise to fund AI infrastructure(Sherwood News);Alphabet plans $80 billion raise for AI, backed by Buffett's Berkshire(Yahoo Finance);CocoLoop、Berkshire Hathaway invests extra $10 billion in Alphabet(CNBC)