Anthropic、機密S-1をSECに提出—OpenAIに先駆けIPO準備

Claude AIモデルを開発するAnthropicは、SECに機密のS-1ドラフトを提出し、上場の意向を示した。この動きは、まだ機密申請を準備中のOpenAIより一歩先んじている。

機密提出とは

通常のIPOではS-1は即座に公開されるが、Anthropicは機密提出プロセスを利用。SECが非公開で審査し、その後、市場環境を見て上場するかどうかを判断できる。シリコンバレーの大手企業に好まれる手法で、不調なら延期も可能だ。

Anthropicは慎重に声明を発表した:

「これにより、SECの審査完了後に上場する選択肢が得られる。IPOの実施は市場環境やその他の要因による」

提出は証券法Rule 135に基づき、正式な募集ではなく早期通知として行われる。発行株数や価格は未公表。

大型調達直後のIPO

タイミングは注目に値する。提出の数日前、Anthropicは650億ドルのシリーズHをクローズし、評価額は9650億ドルに。リード投資家はAltimeter、Dragoneer、Greenoaks、Sequoia。この評価額はOpenAIを超え、世界で最も価値のあるAI非公開企業となった。

それでもIPOを急ぐ理由は収益にある。年換算収益は470億ドルで、前年の100億ドルから数倍増。急成長は私募市場では対応しきれず、公開市場へのアクセスが必要となる。

なぜOpenAIより先に?

先手を打つ戦略的優位性は明らかだ。OpenAI(3月の評価額8520億ドル)も機密申請を準備中。先に上場すれば「初のフロンティアAIモデル企業のIPO」というレッテルを獲得し、価格設定や評価の基準となる。

Anthropicの提出により、交渉のテーブルに先に着いた。順調なら今秋にも上場し、この波で初めてIPOを完了する主要AIモデル企業となる。

大局的な意味

過去2年、AI企業の評価は私募市場で膨らんできた。公開市場は数千万の個人・機関投資家が参加し、9650億ドルの評価が試される。

Anthropicの提出は、その数字を初めて公開市場に問うものだ。答えは今秋に出る。OpenAIが長く独り舞台を許すとは思えない。

出典:Anthropic confidentially submits draft S-1 to the SEC(Anthropic公式ブログ);Anthropic confidentially files IPO prospectus with SEC(CNBC);Anthropic files to go public in a potentially trillion-dollar debut(CNN Business);CocoLoop;Anthropic Files Confidentially for IPO in Race With OpenAI(Bloomberg);Anthropic confidentially files for IPO after raising $65 billion(Fortune)