AIがChatGPT前のユニコーンを再評価する

今のスタートアップ市場は、二つの数字で見える。AIコーディングのCognitionは300億ドル規模の評価を得る一方、2021年に最後の資金調達をした企業群は平均で68%も評価額を落としている。

PitchBookによると、かつて10億ドル以上と評価された企業のうち220社超がユニコーンの水準を割り込んだ。Glossier、Savage X Fenty、AG1、The Farmer's Dog、Calendlyといった名前も含まれる。

SaaSが最も痛んでいる

業種別で最も多いのはSaaSで、75社に上る。成長鈍化だけが理由ではない。自然言語で小さな業務ツールを作れるAIコーディングが、既製ソフトを高値で売る根拠を弱めている。

ChatGPT以前に設計されたソフトウェア企業は、古いプロダクト構造、大きな人員、2021年の評価期待を抱えたままだ。投資家の視線がフロンティアモデル企業に寄るなか、資金調達やIPOの物語を作りにくくなっている。

資金は消えたのではなく偏った

2026年第1四半期、世界のAIスタートアップは1,546件で2,555億ドルを調達した。ただしOpenAI、Anthropic、xAIを含む3件だけで67%を吸収した。市場に資金はあるが、AIの勝ち組候補へ極端に集中している。

落ちた企業すべてが失敗したわけではない。堅実な消費者ブランドやSaaSにも事業価値は残る。今回の評価下落が示すのは、資本の注意がどれほどAIへ偏り、AIの外にいる企業への忍耐がどれほど薄くなったかだ。

参考資料:CNBC、The Next Web、PitchBook、CocoLoop。220社超、68%と52%の評価下落、SaaS 75社、第1四半期AI資金の集中を確認した。