智譜がOx Alpha認める、利用量はDeepSeekの2倍超

智譜は8月26日、OpenRouter上に匿名で登場していたOx Alphaが自社GLMシリーズの新たな反復版であると認め、同日夜にモデルの重みを公開すると表明した。この正体はモデルが公開された当初から開発者の間で憶測を呼んでいたが、公式は一貫して沈黙を守り、利用量がプラットフォーム首位に押し上げるまで動かなかった。

Ox Alphaは8月20日にOpenRouterとOpenCodeに登場し、プロバイダー欄には「stealth」とのみ記載、モデルIDはstealth/ox-alphaだった。コンテキスト長は104万トークンに対応し、テキスト・画像・動画の入力を受け付け、最大出力は約12.8万トークン。プレビュー期間中は完全無料で提供されている。発表会もなく、技術レポートもなく、公式の紹介文すらなかった。

フィンガープリントが先に正体を暴いた

コミュニティは公式の発言を待たなかった。8月22日前後、複数の独立した検証が智譜を指し示した。同じ一連のプロンプトをOx AlphaとGLM-5.3の双方に与えてトークン化結果を比較したところ、25〜30種類の異なるプロンプトでトークン数がほぼ完全に一致し、差はラッパー層による一定の75トークンのみだった。動画入力のエンコード負荷も智譜のGLM-5V-Turboと符合した。さらに直接的な手がかりとして、不正な形式のリクエストが引き起こしたJavaのスタックトレースに智譜内部APIのパッケージ名とエラーコード1214が含まれていたことが挙げられる。

この段階での証拠はいずれも「強い疑い」にとどまっていた。ある研究者は確信度を0.98と評価したが、智譜、OpenRouter、匿名のプロバイダーのいずれも沈黙を貫いていた。今回の認定によって、6日間続いた憶測に決着がついた形だ。

無料プレビューが利用量を首位に押し上げた

Ox Alphaを注目させたのは利用量そのものだった。公開から4日後、OpenRouter側は1日あたりの処理量が6兆トークンに迫っていると明らかにした。現在は同プラットフォームの利用量ランキングで首位に立ち、公開された報道によれば利用量はDeepSeekの2倍以上とされる。無料プレビューはあと1週間ほど続く見込みで、正式な価格はまだ発表されていない。

無料プレビューを配布戦略として使う手法は、この2年ほどで中国系モデル各社がますます巧みになってきている。まず開発者に実際のワークフローの中でモデルを使わせ、価格の話は後回しにするほうが、ベンチマークの数字を並べた発表会より効果が早い。ただしその代償も現実的だ。1日あたり6兆トークンという処理量を単純に見積もると、100万トークンあたり数毛(元)という原価水準で計算しても、1日の推論コストは数百万元規模に達し、1週間ではかなりの獲得コストになる。その対価として得られるのは、ランキングの座、実際の利用データ、そしてすでにAPIを組み込んだ開発者たちだ。

ベンチマークは割り引いて見る必要がある

初期に最も広まった説は、Ox AlphaがDeepSWEにおいてClaude Fable 5やGPT-5.6 Solを上回ったというものだった。この結論はわずか10タスクのサンプルによるものだ。その後、独立した2回の完全な113タスク再検証では成績は約63%にとどまり、GPT-5.6 Solとほぼ同水準だった——依然として第一階層の実力ではあるが、「圧倒」とは別の話である。

少数サンプルによるベンチマーク結果は、修正後の数字よりもはるかに速くSNS上で拡散する。この傾向は、最近のモデル発表のたびに繰り返されてきた。実際に技術選定を行う側にとっては、完全な評価と重みの公開を待ってから判断するほうが、はるかにコストが低い。

重みが公開された後

智譜が重みを公開すると表明した以上、Ox Alphaは「1週間だけ無料で使えるクローズドAPI」のままでは終わらない。GLMシリーズはこれまでも何度もオープンソース路線を歩んでおり、モデルの重みが公開されれば、サードパーティの推論サービス各社が対応を進め、コミュニティによる量子化やファインチューニングも通常は数日のうちに始まる。

中国の開発者にとって、この先注目すべき点は2つある。一つは正式な価格帯がどこに落ち着くか、GLMがこれまで貫いてきた低価格戦略を維持できるかどうか。もう一つは公開される重みのライセンス条件——完全に許諾範囲の広いApache系ライセンスなのか、商用利用に制限がかかるものなのか。前者は日常のワークフローに長期的に留まれるかを左右し、後者は企業での採用が可能かどうかを左右する。

参考資料:ブルームバーグ、OpenRouter、CocoLoop、ITHome;コンテキスト長、無料プレビュー期間、DeepSWE再検証の成績はそれぞれプラットフォームの公開情報と公開されたテスト手法に基づき確認した。