大規模モデルの次の競争は、パラメータ表ではなく問題集で始まるかもしれない。
量子位は8月9日、The Endless FrontierチームのBigBang-V1公開を報じた。モデルはQwen3.6-35B-A3Bを後訓練したもので、総パラメータ35B、推論時の活性化は約3B、デフォルトのコンテキスト長は262,144 tokens。モデル、コード、技術レポートは公開済みだ。
問題生成器が訓練対象になる
モデルカードによると、BigBangは対抗的な自己進化型合成データフレームワークを使う。Generator agentが難しい科学・技術課題を提案して解き、Critic agentが正しさ、難度、拡張性、多様性を確認する。
技術レポートの規模は約10,000件の高難度後訓練サンプル。量より重要なのは、データパイプラインが分野、推論の長さ、ツール利用、フィルタリング方針を変え続ける点だ。
“AI advancing science, and science advancing AI.”
この言葉が成り立つ条件は検証可能性である。BigBangはコード実行、数値計算、シミュレーション、形式手法、領域ツールで確認できる課題に寄せている。
スコアは手順と一緒に読む
BigBang-V1は、選ばれた35Bモデル群の8つの代表的ベンチマークで最高報告値を得たとされる。FrontierScience Research、Humanity's Last Exam、PaperBench(Code-Dev)、BioMysteryBench-HDではDeepSeek V4 Pro Previewを上回った。
具体的にはBrowseComp 76.5、SWE-Bench Pro 54.2、FrontierScience Research 46.2、PaperBench(Code-Dev) 53.6。とはいえ横比較には注意がいる。BrowseComp、xbench、FrontierScience Research、HLEはリポジトリのgeneral-agent runnerを使い、SWE-Bench ProとSciCode-Verifiedは各ベンチマークの公式harnessを使う。
検証チェーンが本体だ
GitHubリポジトリは評価時の汚染対策も明記する。Hugging Faceページを検索から除外し、同ドメインへの直接visitをブロックし、参照解答をagentに見せない。一般agentループはsearch、visit、code_execを使い、1軌跡は最大500ツール呼び出しに制限される。
すべての議論が終わったわけではない。次の確認点は第三者復測、262Kコンテキスト運用、研究・コード・検索以外への転用だ。中国のモデル生態系にとっては、価格やパラメータ以外に、検証可能なタスク工場が基盤能力になりつつあるという信号でもある。
情報源:量子位、Hugging Faceモデルカード、GitHubリポジトリ、CocoLoop、Endless Frontier技術レポート;BigBang-V1のパラメータ規模、3B活性化、262Kコンテキスト、約10,000件の後訓練サンプル、ベンチマーク値、評価harness、汚染対策を確認。